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July 4, 2016 China-Japan-Korea Seminar held at Peking University, “East Asia-Latin America Relations & Latin American Studies in East Asia”

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橋本毅彦、栗山茂久編著(2001)『遅刻の誕生―近代日本における時間意識の形成―』

Takehiko Hashimoto and Shigehisa Kuriyama. 2001. The Birth of Being Late: Formation of Temporal Awareness in Modern Japan. Sangensha (Japanese) いつから日本人は時間にキビシくなったのか。このテーマは、目覚まし時計に叩き起こされる毎日を送っている我々日本人にとって、一種の恨み節のようなものかもしれません。この本は、様々な分野の研究者が、明治維新直後の頃の日本について、どのように時間が厳守されるようになったかを明らかにした興味深い著作です。第1章の「近代日本における鉄道と時間意識」では、鉄道の発達と庶民の利用こそが、キビシイ時間意識の形成に一役買ったことを紹介しています。また、本書冒頭を読むと、江戸時代のオランダ人は日本人の怠惰さに呆れかえっていたとか。人の意識が形成されるプロセス、とりわけいくつかの偶発的な条件によっていることを明らかにしている点で大変面白い本でした。

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保城広至(2015)『歴史から理論を創造する方法-社会科学と歴史学を統合する-』勁草書房

歴史学的な方法論で政治学に取り組んできた著者が、自身の研究にひきつけながら、方法論についてまとめた労作。様々な挿話や古典研究が紹介されていて勉強になる。ただ、日本語で簡潔かつ論理的にまとめられており、近年米国を中心に展開された方法論の代表的な研究書をフォローしている点は評価できるが、どれほど新しい知見を提供しているのかはよくわからなかった。最近、博士号を取得した研究者が、直後に方法論について執筆するケースをたまに目にする。それはおそらく方法論についても集中して取り組んできた人々だからだろうし、方法論についての書籍が(読者層を広げられるし、講義テキストにも使いやすいから)売れているということなのかもしれない。 しかし、どれほど深い知見を提供しているかは、もう少し真摯に問われてもいいのではないか。例えば本書では、理論を構築する具体的な方法として、過程追跡ではなく「過程構築」を行うことを勧めている(もう一つ質的比較分析を取り上げているが、紹介程度に見える)。「過程構築」というアイデアについては引用文献があるので著者の独自案では必ずしもないだろうが、過程追跡と何が決定的に違うのだろうか。そして理論を生み出すうえで、この方法の利点はどこにあるのだろうか。 この疑問は、本書全体に降りかかってくる。そもそも、理論あるいは仮説を構築する方法は無数にあっても良いと思われる(だからこそ検証する方法論は多々書かれているが、理論や仮説を構築する方法論はそれほど書かれていない)。この点については著者も認めているようで、終章では「ここで考察した内容が、社会科学と歴史学を結び付ける唯一の方法であると主張しているわけではない」と割り切っている。本書を最後まで読み進めた感想として有りがちなのは、「ああ、これはいろいろあるうちの1つに過ぎなかったのね」というものだ。しかし著者は「過程構築」を勧めるにあたって、社会科学と歴史学を統合させる意義、限定された理論の範囲、「説明」の意味、推論の方法、事例選択といったステップを論理的に踏んで、それぞれ著者の立場も明確にしている。そうすると読者はどこまでさかのぼらなければならないのだろうか?社会科学と歴史学を統合させるという最初の目論見も「いろいろあるうちの1つ」に過ぎなかったのだろうか。この点ははっきりさせてほしかった。

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栗田英幸『サンロケダム闘争史―なぜ、大規模資源開発は失敗するのか?』愛媛大学経済学研究叢書15

同僚の日下先生からお借りした本。フィリピンに長年通い続けた著者が、日本の国際協力機関が関係するダム建設プロジェクトが実際に不十分な補償しかもたらしていないことを調査したものです。実際に複数のバランガイ(地方自治体の最小単位)で数十の世帯や個人にインタビュー調査を行ったもので、クライアンテリズムや砂金経済の役割を踏まえた実証的なもの。本書はローカル知(現地の人々が生活の中で持っている情報)を重視する立場ですね。とにかく丁寧なお仕事です。私自身、正直、どのようにすれば資源開発プロジェクトが「成功」すると言えるのか、「成功」事例って何なのか、まだ本書を読んでもよく分からないので、今後とも勉強を続けていきたいと思っています。ローカル知を積み上げられた本だけに、日本でも研究者ではない方にも読んでほしいものですが(各地の大学図書館にはあるみたいですが、コマーシャルにはならないのかな)。

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Scott Radnitz, 2010, Weapons of the Wealthy: Predatory Regimes and Elite-led Protests in Central Asia, Cornell UP

Colored revolutions or Springs, democratization triggered by people’s protest, have shaken countries of different regions in the world. The 2005 uprising in Kyrgyzstan, Tulip revolution, was one of these phenomena. But close observation of this may tell us different story, which is the question of Radnitz. The protest was mobilized only by a number of people from a certain municipality or community. Some political figures were salient leaders, who are considered to be patrons in the areas. Finally, the character of protests were not democratic in terms of its outcome, which just reestablished clientelistic politics led by a new patron rather than opening a more competitive game. This book is … Continue reading

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マーカス・デュ・ソートイ、2013、『素数の音楽』、新潮文庫

原著:Marcus du Sautoy, 2012, The Music of the Primes 数学に数論という分野があり、数がどのように作られているか、ということを探究するそうなのですが、そうしたなかで、2,3,5,7,11,13,17といった素数は、1とその数以外では割り切れないために、数の根本をなすと考えられてきました。私は素数の存在を所与に考えてきたのですが、素数を作り出すための方程式は存在するのかという問いは、これまで多くの数学者の関心を集めてきたようです。何十人もの天才数学者たちがこの問いに取り組み、その中で屈指の金字塔であった「リーマン予想」の証明に立ち向かいながら、今日まで誰もその証明を無しえていないと知り、科学の探究にかける純粋な熱意を感じました。この本にはほとんど数式や証明はでてこず、そうした数学者たちの素数をめぐるライフヒストリーが次々と語られています。海だけでなく、ときには百年の時を超えて、しばしば偶然の出会いによって、数学者同士が意見交換をし、互いに考えを探ってきたことがリアルに物語られています。 とりわけ、リーマン予想が、素数を構成するある音楽の調べを表しているというのは、科学の魅力を端的に物語るものだと思いました。  

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Round Table with Vicepresident of the Plurinational State of Bolivia, April 14, 2015

 

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砂原庸介(2015)『民主主義の条件』(東洋経済新報社)

日本政治や比較政治を研究する学者の間でよく知られているであろう名著。日本の政治のどこに問題があるかを、研究者ではない人にもわかりやすく説明しています。最近の政治学の研究蓄積(実証主義のもの)にもとづいており、とくに日本だけでなく世界各国のデータを用いて論じている点が秀逸で、著者の見識の広さを物語っています。選挙権を与えられたけどどうしようと思ってるあなたも、長年日本政治に不満を抱いているあなたも、民主党も安倍政権も好きではないけど何が問題かわかりにくいというあなたも、どうですか一度読んでみては?

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Christopher S. Parker and Matt A. Barreto. 2013. Change They Can’t Believe In: The Tea Party and Reactionary Politics in America. Princeton U.P.

Last Saturday I had a chance to attend a study circle in Kobe, where I enjoyed a lot the discussion on various points. This book was the assignment for that occasion. After Barack Obama elected in 2008, new political movement emerged in the US, not for but against this first African American president in a country with usually-known W.A.S.P. dominance. The movement takes the name of Tea Party, as a traditional symbol of American conservatism, and often agitated discriminatory attitudes. They don’t have remarkable leader. Who are they? Why they come out? What impact  this movement will have? The authors conveyed survey in thirteen states in the US in 2011 … Continue reading

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Tuong Vu. 2010. Paths to Development in Asia: South Korea, Vietnam, China and Indonesia. Cambridge U.P.

Why some countries took the path of developmental state and achieved admirable economic performance while others not in Asia? This book seeks for the answer to this often neglected but significant question. The focus of author is straightforward. After the end of WWII, the formerly colonized countries faced a period with high uncertainty. Under complex situation of independence, domestic instability, external intervention and ideological conflicts at the dawn of Cold War, political leaders of each countries interacted and set a certain pattern of  inter-elites and elite-mass relationship, which left legacy in the following decades. The author compares South Korea, Vietnam, China and Indonesia in order to analyze the difference between … Continue reading

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