世の中にはいろいろなテキストがあるもので、法律の作り方(立法権の話ではない)なんて言うのもある。というわけで、東ティモール立法能力向上支援研修前半のまとめとして、課題として喫煙法を起草してもらいました。もっとも、私が命じたわけではなく、講師を依頼している行政法の先生が出した課題ですが。
昨日の午後に宿題が出て、一晩かけて作ったらしい。全部で18条くらいの力作でした。ただ、基本、制裁を持って喫煙を減らすという方式が貫徹されていて、講義でやったようなインセンティブ付与での喫煙削減というアプローチはほとんどなかった。ステークホルダーを交えた禁煙政策策定委員会の設置は、まあ講義の内容がいくらか反映されていたであろうか。
講師のコメントをもらう前に、私がモデレータになって少し、原案をいじるための討議をしたところ、いくらかインセンティブ付与的なアイデアも出てきた。
そして、講師による逐条コメント。熱心にうなずき、メモをとる。。。というわけで、まじめさが取り柄の研修員二人でした。
その後の話によると、自分たちで一から法案を起草したのは初めてなんだそうだ(法案を起草する部門の責任者のはずだけど)。国ではもっぱら外国人アドバイザーが事前に作った草案を見せられて意見を求められるにとどまっていて、今回の研修での経験はかなり新鮮だったとのこと。お世辞を差し引いても、まあこれが日本とその他の国の法整備支援のそれぞれの特徴を図らずも示しているのだろう。
さて、来週からは研修後半、東京セッション。