波多野祐造、1994、物語 アイルランドの歴史

2002年8月に4週間、語学研修でダブリンに滞在してから、しばらくご無沙汰していたアイルランドについての新書。「欧州連合に賭ける”妖精の国”」という副題はミスリードな印象で、むしろ有史以来のアイルランドがいかにドロドロしていたかをバランスよく詳細に物語っています。文学・文化がいかにナショナリズムに結びついているかを克明に描いています。王や貴族、軍人が権力闘争に明け暮れるあたり、昨今流行っている『応仁の乱』を彷彿させます。高村薫『リヴィエラを撃て』(小説)やCramberriesのZombie(曲)を知っている人は、ぜひ背景知識として読んでみては。

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