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規律と欲望のクリオン島 ── フィリピンにおけるアメリカの公衆衛生とハンセン病者

離島に隔離されたフィリピンのハンセン病者について書いた「規律と欲望のクリオン島」が、論集『人種神話を解体する2──科学と社会の知』の一章として先月出版されました。

隔離された人びとが、アメリカの植民地主義と人種主義に押し付けられた「正しい生き方」から、どうやって尊厳と自律性を取り戻そうとしたのかを、内在的に理解しようとした20世紀初頭の社会史です。脱走、賭博、強制労働と治療の拒否、恋人同士の密会、暴動など、彼らの生き様に敬意を抱き、それをできるだけ丁寧に描こうとしました。

自分にとっては、京都時代に、正気と狂気の狭間でうなされながら綴った文章のうちのひとつ。いろんな感情が過剰に込められてて、愛着あるけど、いびつな文章だと思う。それでも、「フィリピン民衆に対する熱い思いを感じさせる論考である」と言ってくれた編者の坂野さんの言葉が嬉しい。

アドバイスやインスピレーションをくれた多くの皆様、本当にどうもありがとうございます。また、ご批判やコメントを頂ければ嬉しいです。