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プログラム概要

最終更新日時 2013/01/24

■ 基本コンセプト

グローバル化により世界の経済地図が大きく塗り替えられる中,開発援助や国際協力のあり方が大きく変化しつつあります.具体的には,東アジア及びASEAN諸国が急速な経済発展を遂げるとともに,これらの国々が援助ドナーとして「アジア型」開発援助モデルを提唱する動きが注目されます.この「アジア型」援助モデルの特徴は,ドナー国の経済的及び外交的利益と開発援助とを,これまで以上に明示的に結び付けることです.

アジアにおける新興ドナーの登場と,彼らが開発援助を通じて展開する新しい経済と外交の力学は,日本が世界のトップ・ドナーに躍り出た1990年代における日本とASEANの関係を根底から覆す可能性を秘めているのです.すなわち,日本が開発援助を通じてアジアの貧困国を救うという従来型の国際協力の構図は大きく転換を迫られているのです.新しい時代の国際協力に携わる人材は,開発援助の視点に加え,本地域と日本をつなぐ経済,法・政治制度,社会に対する広い視野と外交センスを同時に備えていることが求められます.国際協力を担う組織についても,政府・NGO・国際機関といった従来型の援助プレーヤーに加え,効率性・持続性・革新性の3つを兼ね備えた民間企業の役割が見直されつつあります.民間企業の側には,これまで援助の対象としか見てこなかった開発途上国の貧困層が,実は40億人の巨大市場,すなわち「BOP (Base of the Pyramid:ピラミッドの土台) 市場」を形成するという視点の転換もあります.つまり,先進国及び途上国の民間企業は,この巨大市場を開拓して収益をあげると同時に,途上国の貧困層にとって役にたつ商品やサービスを開発し販売することで,途上国開発にも貢献できると考えられるようになったのです.こうした経済環境・国際協力活動の大きな変化を踏まえ,本構想は開発援助とビジネスの間をつなぐ視点を備え,ASEAN地域と日本をつなぐ経済,法,政治,外交等の諸分野で共通認識をもった次世代国際協力リーダー養成を目的とします.

■ 実施の枠組み

上記の基本コンセプトに沿って,名古屋大学,シンガポール国立大学,チュラロンコン大学,フィリピン大学ロスバニョス校,ガジャ・マダ大学,カンボジア王立法経大学,ハノイ法科大学,ホーチミン市法科大学の8大学がコンソーシアムを形成し,「ASEAN地域発展のための次世代国際協力リーダー養成プログラム」を実施します.英語によるコースワークと,企業・行政機関・国際機関訪問等を含むフィールドワークやインターンシップを組み合わせたカリキュラムを開発し,単位互換と成績管理等の質保証の枠組みを整備します.それにより,地域としての共同教育の基礎を作り,ASEAN地域の貧困削減,産業振興,及び法整備を同時に支え,将来の日本とASEANの架け橋になる足腰の強い人材を確保するためです.また,派遣する日本人学生には,現地の学校等で日本語指導支援や日本の経済・法制度・文化の紹介活動に従事してもらい,彼ら自身が将来日本とASEANの架け橋になることを目指す動機づけを行います.同時に,将来の国際協力リーダーに必要な異文化理解活用力の向上も図ります.

交流プログラムの内容及び質保証の枠組み

■ 養成する人材像

「ASEAN地域発展のための次世代国際協力リーダー養成プログラム」を修了した人は,以下のような人材となることが期待されます.

  • 政府・国際機関に所属する開発政策立案者・法曹人材
  • 民間企業の中でCSR を推進したり BOP事業(=Base of the Pyramidといわれる40億人をターゲットとしたビジネス)への参入を主導する企業人
  • 企業との連携を通じた収入創出活動やフェアトレードを促進するNGOスタッフ
  • ASEAN地域で活動する社会起業家